NOTES

しゃべらないなんてムリ?

まだ6月だと言うのに、
鼻の先の皮がむけてしまった。
先週末、真夏のような強烈な日差しを
たっぷりと浴びてしまったせいで。

土曜は、早朝からこどもと海へ行き、
バスケをしたり持参した朝食を食べたり。
日曜は、息子のラグビースクールへ。

そのラグビースクールでは
この春からコーチをやらせてもらっている。
コーチをやるのは、8年ぶり。
2014年から4年間、高校ラグビー部の
ヘッドコーチをやっていた以来になる。

いま、ぼくが教えているのは小学2年生。
幼稚園ほど赤ちゃんじゃないけれど、
高学年ほど集中力や理解力はない。

「気がづいたら練習が終わってた」
「また来週が早く来ないかな」
こどもたちにそう思ってもらえるように、
いかにたのしませるか、という工夫を
あれこれ考えなきゃならない。

こどもたちというのは、基本的には
「いいねぇ!」「ナイス!」「じょうず!」と
褒めていれば調子いいんですけれどね。

もちろん、ただたのしんでもらうだけじゃなく、
幼少期に身につけておくべきラグビーの基礎スキル、
たとえば、正しいキャッチの仕方とか、
スペースを見つけてそこにボールを運ぶとか、
仲間とのコールの重要性なんかを教えている。

あと、こどもたちの表情や仕草を観察して、
眠そうな子や、親から怒られてきた感じの子、
いかにも早く帰りたそうな子たちに声をかけて
ヤル気を出させるのもコーチの仕事といえる。

‥‥と、それだけいろいろ頭でわかっていても
どうしても、自分で反省してしまうことがある。

それは「しゃべりすぎてしまう」こと。

ついつい詳しく説明してしまう。
「なぜならば‥‥」を言ってしまう。
気をつけるべきことをぜんぶ伝えてしまう。

以前、コーチングの師のひとりと
勝手に仰いでいる三宅敬さんに会いに行った。
自分がこどもを相手にコーチをやるにあたり
ぜひ、いろいろとアドバイスがほしかったから。
ミヤッキー(三宅さんの愛称)さんは忙しいのに、
連絡したら快く会ってくれた。

ミヤッキーさんは、こう言う。
「いいコーチはしゃべる時間が少ない」のだと。

もちろんコーチは答えを持っている。
けれど、選手に問いかけをして、
なるべく向こうに話させるのだという。
たとえこどもが答えにたどりつかなくても、
またおなじ失敗しても、気にしない。

ミヤッキーさん自身も、つい、
「話しすぎてしまう」ことがあるそうだ。
そういうときは「ホントはこの時間イヤなんよ」
と、わざわざ添えるのだという。

ちなみにこれはミヤッキーさん自身の
尊敬するコーチ、ロビー・ディーンズ氏から
教わったことなのだそう。

ミッキーみたいな大きな耳を持たないとなー。
(ん、「ミヤッキー」と「ミッキー」は似てる)
コーチングってむずかしくて、おもしろいなー。

教えながら、学んでいます。

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(たしかに、よしたに。)